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デフチューン（L.S.D）

スポーツ走行をする人には王道とも言うべきデフチューン！あまりカスタマイズに詳しくない人でも86・BRZに乗るからにはデフチューンを是非とも知って頂きたい。
車の運転が楽しくなってくるとコーナリング技も磨きたいと思うだろう。ストレートへ向かうコーナー出口でアクセルON!ん？加速が鈍い・・・。そんな経験はないだろうか。これは、コーナリング中に遠心力によって外側のタイヤに加重がかかるため、アクセルを踏んでも加重（負荷）がかからない内側のタイヤに駆動が逃げてしまうからである。それを解決するのがデフ（LSD）なのだ。
LSDとは、リミテッド・スリップ・デフ(Limited slip differential)の略でコーナーリングマシンには欠かせないアイテムの一つと言ってよい。このLSDを装着することで、コーナーでも左右のタイヤへ駆動がしっかり伝わり空回転を防ぐ。その結果、エンジンパワーを逃がすことなくグイグイ引っ張るマシンへと変化する。一度LSD装着車に乗ると、ノーマルがいかにアクセルを踏んでも進まない車であるか良く分かる。
LSDには、機械式LSD(多板クラッチ式LSD) 、セレクティブLSD、トルセンLSD 、ビスカスLSDなど様々な種類があるが、TOYOTA 86（GT）/SUBARU BRZ（S、R＜17インチパフォーマンスパッケージ＞）にはトルセンLSDが装着される。トルセンLSDとはトルク感応型LSDで駆動に大きなトルク反力が生じると、そのトルクに応じてデフの効果が発揮される。近年の車に標準装備されるビスカスLSDでは左右車軸の回転差が生じないとデフの効果が発揮されなかったが、このトルセンLSDはトルクがかかれば動作するので、LSDとしての効果が発揮されやすい。
TOYOTA 86（GT）/SUBARU BRZ（S、R＜17インチパフォーマンスパッケージ＞）にトルセンLSDが標準装着されていれば十分かと言えば、そうではない。トルセンLSDは、トルクがかからないとデフの効果が発揮されない。ドリフトなどのようにスリップ状態でトルクが逃げているとデフの動作が逆にかかりにくくなってしまうのだ。そこで登場するのが社外品に多い機械式LSDである。
機械式LSDはクラッチが多重に重なりそこにかかるトルク反力を機械的に反発させてデフの効果を生み出す、最も動作性能が優れたLSDといわれている。つまり、本格的にスポーツ走行をしたり、コーナリングを楽しむなら機械式LSDに交換したい。機械式LSDでは、アクセルONの時にデフが効く1wayタイプやアクセルON/OFF時にも効く2Wayタイプ、アクセルOFF時には効き目が抑えられる1.5Wayなどがある。レースやドリフト走行においては2Wayが不可欠となるがストリートや初心者は1wayで充分だろう。また機械式LSDを装着するとハンドルを切りながら低速運転するとチャタリングと呼ばれる独特の「バキバキ音」がする。このバキバキ音がLSDを装着しているステータスを感じられるのだが、同乗者や初めて装着した人にとっては不快な音に感じるかもしれない。このLSDは、荒れた路面や濡れた路面でも効果を発揮しどんなシチュエーションでもスポーツドライブを好むユーザに人気のパーツとなっている。楽しいドライビングをしたい人には、費用対効果の優れたパーツであるLSD装着をオススメする。

Type-RSはコイルスプリングでイニシャルを発生させチャタリングを抑制。イニシャルトルクを発生するスプリングにヘタリがなくL.S.D.の耐久性に優れている。またプレートによる摩擦も少なくデフオイルの耐久性も良い
Type-MZは皿バネでイニシャルを発生させる。プレート枚数もRSの8枚から10枚にアップ！そのため効きが向上。LSD初心者はRS、LSDの効きを強くしたい人はMZを選ぶとよいだろう。

強化クラッチ

スポーツ走行をする場合、高回転域で頻繁にギアを変えると駆動系に相当の負担がかかる。せっかくエンジンや吸排気系をチューンしてもそのパワーが駆動系にしっかり伝わらないと意味がない。
そこで登場するのが強化クラッチだ！強化クラッチに変えることで、クラッチを踏むチカラはかかるものの、しっかりと駆動するとともに半クラッチを多様してもクラッチの劣化が少なく時間とともに滑るという症状も抑えてくれる。
86・BRZ（マニュアル車）をチューアップしてスポーツ走行をする人は、強化クラッチに変えておこう！エンジンのレスポンスを上げたい人はまたクラッチを交換するときに軽量フライホイールも交換すると工賃を抑えることができる！

軽量フライホイール

フライホイールとは回転力を与えるパーツで回転力を学問的には慣性モーメントという。その慣性モーメントが大きいほど必要なトルクは大きくなる。
例えていうと、細い糸をクルクル回しても回転しないが糸にオモリを付けて回すと小さい力でもクルクル回るようになる。車も同じでエンジンから伝わる回転力を増すものがフライホイールである。
しかし、重くなるとアクセルのレスポンスが悪い。トルクよりもレスポンス重視で軽い吹き上がりを求めるなら軽量フライホイールを装着するのがベストだ！
純正のフライホイールは9.34kgと重いのでNAのレスポンスアップを期待するなら5.0kg前後を選びたい。軽すぎるフライホイールは、吹き上がりばかりでトルクとパワー不足になるので注意が必要！